エンジンオイル上抜き完全ガイド|メリット・デメリットなどについて解説

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エンジンオイルの交換方法には「上抜き」と「下抜き」があることをご存じでしょうか? 

今回はエンジンオイルを上から抜く方法、いわゆる「上抜き」に焦点を当てて解説します。

メリット・デメリットなどを理解し、愛車のメンテナンスに役立ててみましょう。

関連記事:エンジンオイルのグレードとは?表記と規格を簡単に解説

エンジンオイル上抜きと下抜きとの違いとは?

エンジンオイルの下抜きをしている様子

エンジンオイルの交換方法には、大きく分けて「上抜き」と「下抜き」の2つがあります。

それぞれの違いを理解することで、より適切な方法を選択できるかもしれません。
この章では、それぞれの特徴を解説します。

エンジンオイル「上抜き」とは?

エンジンオイルの上抜きをしている様子

上抜きとは、その名の通りエンジンオイルを上から吸い込む方法です。

 「オイルチェンジャー」と呼ばれる機械を使用し、オイルレベルゲージの挿入口からチューブを差し込んで古いオイルを吸引します

作業は比較的シンプルで、ジャッキアップなどの工程が不要なため、安全に行えるのが特徴です。

挿入口からチューブを差し込み、古いエンジンオイルを吸引する方法をイメージすると分かりやすいかもしれませんね。

エンジンオイル「下抜き」とは?

エンジンオイルの下抜きをしている様子。黒ずんだオイルが垂れている

対して、下抜きはエンジンの下部からオイルを排出する方法です。

エンジンオイルはオイルパン(エンジン底部にあるオイル溜まり)に溜まっています。

下抜きでは、このオイルパンにあるドレンボルト(排出口のネジ)を外し、自然落下でオイルを抜き取る形になります

作業にはジャッキアップが必要なため、少し手間がかかる点が特徴です。

上抜きと下抜きの違い

上抜きは専用の機械を使って吸い取る方法、下抜きはドレンボルトを開けて自然落下させる方法という違いがあります。

さらに、作業の手間や必要な器具にも差があり、特に下抜きではジャッキアップ作業が必要になることから、トラブルが発生しやすくなることも。

エンジンオイルの抜け方にも違いがあるため、それぞれのメリット・デメリットを理解することが大切です。

次の章では、上抜きのメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。

関連記事:エンジンオイル劣化のサインや寿命は?交換タイミングやオイルの基本について解説

上抜きのメリット・デメリットを徹底比較

エンジンオイルの上抜きは、比較的手軽で安全な方法ですが、メリットもあればデメリットもあります。

ここでは、それぞれのポイントを詳しく解説します。

エンジンオイル上抜きのメリット

  • 作業工程がシンプルで安全
  • 古いオイルの残る量が少ない
  • 抜き取りにかかる時間が短い
  • ドレンボルトのない車種でもオイル交換が可能
  • 床を汚しにくく、廃油処理がしやすい

このように、上抜きにはさまざまなメリットがあります。

それぞれの項目について詳しくみていきましょう。

作業工程がシンプルで安全

上抜きでは、エンジンフードを開けてレベルゲージの穴からオイルを抜くため、車の下に潜る必要がありません。

そのため、ジャッキアップをしなくても作業ができ、安全性が高いのが特徴です。

ジャッキアップは慣れていないと危険が伴う作業ですが、上抜きならそうしたリスクを減らすことができます

古いオイルの残る量が少ない

上抜きは、エンジンオイルをほぼ完全に吸い取ることが可能です。

車種によっては多少の残りが発生することもありますが、一般的には下抜きと同程度、もしくはそれ以上にオイルを抜くことができます

さらに、ドレンボルトを扱わないため、締め損ねによるオイル漏れのリスクもなくなるのです。

抜き取りにかかる時間が短い

上抜きはオイルを吸引するため、重力に頼る下抜きよりも時間が短縮できます。

ただし、オイルの粘度によっては吸い取りに時間がかかることもあります。

特に寒い日はオイルが硬くなりやすいため、事前にエンジンをかけて少し温めておくとスムーズに抜き取れるでしょう。

ドレンボルトのない車種でもオイル交換が可能

一部の車種にはドレンボルトがない設計になっているものがあります。

こうした車では下抜きができませんが、上抜きなら問題なくオイル交換ができます。

ドレンボルトはオイルパンの下部にあるフタのようなもので、通常はこれを外してオイルを排出します。

しかし、ボルトがない場合は上抜きが唯一の選択肢となります。

床を汚しにくく、廃油処理もしやすい

上抜きは、オイルチェンジャーの内部に廃油が溜まるため、オイルが飛び散ることがありません。

下抜きでは勢いよくオイルが排出されるため、受け止め方を誤ると地面にこぼれてしまうことも。

処理が面倒になるため、作業環境を汚したくない場合は上抜きが向いています。

エンジンオイル上抜きのデメリット

上抜きはメリットだけではなく、当然デメリットもあります。

  • 専用の道具が必要
  • 車種によってオイルがうまく抜けないことがある
  • 油温が低いと抜けにくい

上抜きを行うには、「オイルチェンジャー」という専用機器が必要です。

手動式・エア式・電動式があり、簡易な手動式であれば1万円以下で入手可能です。

また、車種によってはオイルパンの構造上、うまく吸引できない場合があるため注意が必要です。

さらに、オイルが冷えた状態では粘度が高くなり、抜けにくくなることも。

そのため、エンジンを事前にかけて適度に温めておくのがポイントです。

基本は上抜き!場合によっては下抜きを検討

上抜きが可能な車種であれば、基本的に上抜きの方がリスクが少なく、手間もかかりません

ただし、エンジンの構造やオイルの粘度によっては、十分にオイルを吸い出せない場合もあります。

そのため、上抜きを行った後にドレンボルトを開けて古いオイルが流れ出るか確認する方法も有効です。

上抜きで抜き取った後にオイルがほとんど残っていなければ問題なし、逆に多く流れ出てくる場合は下抜きが適しているかもしれません。

車種に合わせた適切な方法を選びましょう。

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